「交流標準信号発生器」 その6
「交流標準信号発生器」 その6
本多本、『作りながら学ぶエレクトロニクス測定器』の、あるいはトラ技1999年6月号-7月号の「交流標準信号発生器の設計と製作」を作ろうという企て。
例の構成(後記)で出力レベル切替部のアッテネータ後で見ると発振が顕著な件。
いろいろ弄っていて電源のコードがカール線だったのをストレートにしたら一度無くなった。しかし、このデバッグのために取っていた部品を付け直したらまた発振が出てくるようになった。
という昨日の発見から電源に疑いの目を向けた。
そういえばこの電源は勢いに任せてたくさん作ったもののひとつなんだよね。
- 初期のシンセ用±15V電源が古くなってきた件、
- Maestro Filter S&H をバラして±9V電源部品が積まれていた件、
- シンセサミット用に±12Vシリーズ電源が必要だった件、
- ジャンクで貰った18-0-18Vトランスで±18V電源が欲しいなぁの件
- 5Vも要るよね、-5Vも要るけど独立+5をシフトして使うんでもいいよねの件
- 3.3Vも欲しいよねの件
が頭の中で絡まってきて、「えーい、全部作ってしまえ」と。切り替え式にしないのは(中途半端ながら)それぞれ部品があったから。
で、その±18V電源が今回の交流標準信号発生器に使われている。
開けて中を見てみると、
- 整流後の電解コンデンサ
- 三端子レギュレータ(7818/7918)の出力側に104な積セラ
というだけのコンデンサ盛りだった。ここに、
- 三端子レギュレータの入力側に104な積セラ
- 三端子レギュレータの出力側に10μFな電解
を追加で盛ってみた。もののついでにラッチダウン対策のダイオードも。
そして果たして、スパイク状にバーストな発振は綺麗サッパリなくなった。
回路側に100μFの電解コンデンサが入っているからまぁいいかと思っていたが、線路の先は別物ということか。とくに線路がカールコードであからさまにLっぽい場合は特に。
わーい、わーい、と嬉々として出力をいろいろ見ていると、とあるレンジでまだ発振がいる。7番目の10mVのレンジに乗っていて、オシロでは正弦波の輝線が二重に見えていた。
これは、もしや…
(続く)
交流標準信号発生器の構成
- 信号発生部
- 分周1kHz生成部
- LPF1
- LPF2
- LPF3
- 直線検波部、誤差検出部
- 出力レベル切替部
交流標準信号発生器の出力レンジ
番号 | レンジ |
---|---|
1 | 10V |
2 | 3.16V |
3 | 1V |
4 | 316mV |
5 | 100mV |
6 | 31.6mV |
7 | 10mV |
8 | 3.16mV |
9 | 1mV |