電音の工場ブログ

趣味の電子工作を中心としたブログです.音モノの工作が多いです.

山下シンセ ― ケース問題再び

山下シンセ ― ケース問題再び

id:Chuck:20060627#p1

しかし今回5UのUTラック*1が全部埋まったところで、「次」に対する悩みが出てきているのである(続く)。

  • VCFが完成して、5UのUTが全部埋まって 一段落
    → 今後のモジュールどうしよう
    → 1モジュール-1パネルがいいのかも
    → そうすると 3Uかな
    → UTも3Uあるけど融通がきかない*2よね
    → ケース問題再燃
  • MIDI-CVの仕様を練っていて
    → KENTON とか Doepfer に行きついて
    → Doepfer のモジュールのラインナップいいなぁ
    → ケース問題に油を注ぐ

ふたつの思考経路がミートした先が Doepfer A-100シリーズのフォームファクタ (Construction Details A-100) だった。モジュールが一望できる日本語資料はこちら(PDF)

で、Doepfer の構成をちょっと勉強してみた。ソースは Genieさんのところ。3ヶ月前の話題をようやくキャッチアップしたということか>自分。

んー、Doepfer のラックは IEC60297-3 ということかな。基板ガイドレールとかパネルのロック機構をつけると IEEE1101.10 ていうか CompactPCI ということになるのかな? うわー、ジャンクで拾ったVMEのラック捨てなければ良かったー。しかし基板外形を合わせてガイドレールを使えるようにするとか、リアでマザボと合体とかまでは考えていないので、フロントマウントだけちゃんとしてればいいんですけど…

ということで、タカチ FSシリーズというのがそれにあたるようで、これは一式キットで1万円ちょっとのケース(さまざまなサイズあり。自分の用途には高さ3U, 幅19インチ, 奥行 180mm でよさげ)。

パネルは規格に従って切ってあるもの(パネル厚 2.5mm)が取り揃えられていて、↓な感じの値段。Doepfer印のブランクパネルを代理店経由で買うより安い。

型番 HP 値段
FP133-10 2 \370
FP133-15 3 \380
FP133-20 4 \380
FP133-25 5 \390
FP133-30 6 \400
FP133-40 8 \440
FP133-51 10 \510
FP133-61 12 \520
FP133-71 14 \550
FP133-81 16 \580
FP133-213 42 \970
FP133-320 63 \1,280
FP133-427 84 \1,630

(http://www.takachi-el.co.jp/data/pdf/01-61.pdf)

もちろん自分でパネルを切り出すのでもOK。しかし5U-UT版では工作精度(マウント孔の位置ずれ)で苦労したのも事実。現物あわせでヤスリ修正を入れていたのは内緒だ。たった3枚しかパネルがないにもかかわらず!

問題はどうやって基板をマウントするか。山下シンセ(5U-UT版)でやっているような基板マウント用のL型マウントパネルを取り付けるのに10mmほど死にスペースがとられるような構成は、3Uのように小さいパネルではその面積がもったいない。

MOTMやBananalogueは基板マウントの可変抵抗器の首をパネルに取り付けて基板を持ちこたえているように見える。

MOTMの奴

Bananalogueのもの

Doepfer はどうだろう。モジュールをひととおり見る限りでは、左側に揃えられている φ3.5 のジャックが基板にマウントされた上でフロントパネルにネジ止め固定されているのではないかと思う*3のだけれど。どなたか Doepferを持っている方がいらっしゃったら教えてください。

ところで Doepfer も Bananalogue も似たような φ3.5 のジャックを使っているようだけれど、これはどこのだろう。このジャックがうまく基板マウントできるためのポイントかもしれない。Digikey のカタログをひっくり返したけれどそれらしいものは見つからなかった。ご存知の方がいらっしゃいましたら教えてください。

あるいは、パネル厚 2.5mm であるから、ちょっとした金具で多用している秋月の基板のマウントもじゅうぶん可能かもしれないな。

もっとも Doepfer と同じフォームファクタにしたとしても自作シンセの仕様とは、電源電圧も信号仕様も違うので安直に接続できないのだけれど。

*1タカチのUTラック(資料(PDF))。

*2:30mm間隔のネジ切りになっているため。

*3:横長モジュールはともかく、短冊形のものは A-190を除いてマウントネジがフロントパネルに出ていない。