電音の工場ブログ

趣味の電子工作を中心としたブログです.音モノの工作が多いです.

BBDモジュール

BBDモジュール

シンセ用にBBDモジュールをいつか作りたいと考えていて、ここのところBBDに気が向いたのであらためてデータシートを眺めている。とりあえずターゲットは MN3007(1024段BBD)。家にいくつかストックがあるので。

コーラスにするというよりは微妙に遅延させた波形を加算してフィルタ的な色付けをすることが目的で、どういう回路がいいのかいまのところ検討もつかない。というわけでよく見る回路よりもぐっとシンプルにして、まずは遅延部分+制御部だけで実験してみるのでいいのではないか。最終型でも、

  • 前後のアンチエイリアシングフィルタは無し、あるいはモジュラシンセなんだからVCFを使えばいい
  • 原音ミックスやフィードバックも外にミキサをつければいい

ぐらいに割り切りたい。

ちなみに-15V電源のBBDでも入力信号は 1.5Vrms までという仕様なのね。シンセの波形ならレベル調整しないと… その割にはVo―Vi図では-10dBm~+10dBmまで入れてて、+7.5dBm過ぎたあたりから歪んでいるご様子。なるほど、BBDで歪ませろと…(言ってない)。

それはそれとして遅延量は電圧制御したいところだ。

そうなってくるとドライバLSI MN3101 を電圧制御で使うのだろうけど、これもまぁ探せば回路はあるはず…

と、BBDの参考書についてはその昔記事を書いたことを思い出した。

  1. はてなグループの終了日を2020年1月31日(金)に決定しました - はてなグループ日記 - 機能変更、お知らせなど
  2. はてなグループの終了日を2020年1月31日(金)に決定しました - はてなグループ日記 - 機能変更、お知らせなど

とくに後者は強力*1。これらの本さえあれば勝てる、じゃない書ける(回路を)。なければオークションで、オークションで負けても図書館で。

他にもこんな記事も。

MN3101 は出力の二相クロックのデューティもいい具合に調整されているらしいという話も聞くのでドライバにはMN3101一択!(MN32xx系BBDにはMN3102ね)って感じなのだけど、マイコンで出来ないものかなと。

先日おーつかセンセにお渡ししたLFO( はてなグループの終了日を2020年1月31日(金)に決定しました - はてなグループ日記 - 機能変更、お知らせなど 参照)もBBDドライバを揺するためのものだったわけで、LFOBBDドライバを一体化できてしまったらいいのになぁと思うわけです。

CPLDとかハードウェアの分周器を使う手もあるがここは一般部品率を高めたいので、例によってしばしば使うマイコン、ATtiny85でシステムクロック16MHzとするとして、MN3007の動作条件の10k~100kHzということであれば、800~80クロックに1回ポートをトグってやればいい計算になる。LFOの更新処理をゆっくりとやれば80クロックに一度割り込まれてもまぁなんとかなるかなぁ… 100kHzよりも倍・4倍速いクロックパルスでBBDをドライブするとなると難しくなってきそう。クロックの振幅も15Vスイングしないといけないようだし。

とりあえずBBDモジュールを作る際にはマイコンドライブも視野に入れることにするか。

*1BBD関連記事の著者は第8回アナログシンセビルダーズサミットにお見えになった初恋天使さんです