電音の工場ブログ

趣味の電子工作を中心としたブログです.音モノの工作が多いです.

さらにリムショット音

さらにリムショット

http://emusic.g.hatena.ne.jp/Chuck/20080115/p1 で音が出たといっていたTR-909リムショットだけれど、貴重な情報がanalogさんから寄せられた。どうもありがとうございます。

回路図では、Rimの出力は、IC50b(7pin)になっていますが、

実機はIC50a(1pin)から取り出されています。

つまりC121以降は実装されてますが、使われてないです。

なっ、なんだってぇーーっ!

部品番号と対応が取れるように↓のように回路図を描いてみた。

TR909 Rim Shot schematic

IC50といっている部分は後段のアンプ(IC50a)とフィルタ(IC50b)からなる部分。

基板や回路図を眺めていると、妙な部分に気付きました。

IC50aの出力以降、形はLPFっぽいですが、R422はIC50bの出力に繋がるべきなのでは?

この回路が目指しているのはHPFかと思います。

analogさんは、リムショット部が妙にハムっぽいという問題意識から調査を進められたとのこと。

居ても立ってもいられなく、真夜中に実機分解して見てみると、IC50b-7pinはR421以外に配線されてない!

よく見るとIC50aの出力から取り出されていました。さっそく同様に配線し、C121以降をハズしてみたら

ノイズは無くなりました。

おお…

Chuckさんのサンプル音を大音量で聞いてみると、小さいながら「ジー」っと音がなってました。

おそらく、C121以降を外せば取れると思います。

うわっ、バレてた。

私もハムが取れないなとは思っていたのですが、実装の問題でVR19へ行く線をシールドすれば片付くかなとか思って放置していました。

ということで、

実機は出回っている回路図とは違うようですよ、みなさん


IC50aの1番ピンから信号を取り出して、これで流通している実機と同じ回路になる模様。一件落着。

だがしかし、気になる。

仮にもサービス資料の回路図なわけで、少なくとも実装されて流通したリビジョンもあるんじゃないかなー。この部分を生かす方向で検討を加えてみよう。

たしかにIC50bのフィルタは、よく見知った回路と異なっている。この部分でサレン・キーフィルタをやりたかったのだったとすると、analogさんのおっしゃるようにR422の接続先が違うのではないか。

回路図にするとこんな感じ。

modified filter0

ということで、私の手元のリムショット音コピー回路をいじって、上記回路になるようにR422を配線しなおしてみた。

見事に発振した