ということで、続3・ポルタ
ということで、続3・ポルタ
前回(id:Chuck:20070302:p1)バグが見つかったMIDI-CVコンバータのポルタメントコントロール回路。
LPFまわりの配線間違いを修正してリトライ。さぼっていて回路図は変えていない。Q200のコレクタ抵抗が2.2kΩになっている。
とりあえずLPFの回路間違いの干渉を排除することができた。LPF後電圧といいながらプロービングの関係から、観測ポイントは3段LPFの2段目の終わった位置(R201とR202の間)。
すっきりとリニアではない理由はPWMパルスの反転回路が十分な速度(PWMの周期は約78kHz、最短パルス幅は50nsec(20MHz) )を持っていないため、波形が欠けるのである。きちんと対応した高速ディスクリート回路にするか、(ソフトで反転して)AVRから直結するか、ディジタルのインバータを入れたほうが良さそうだとわかる。
挿入しているログアンプ自体の特性はどうなのよ、というのがコレ。きれいなログですな。入力電圧は上のグラフのLPF後電圧と称しているポイント(R201とR202の間)で出力電圧はログアンプって反転+シフトしたところ(U201の3番ピン)。
横軸をログにしてみるとこんな感じ。うん、キレイキレイ。
使用したフォトカプラの特性はどうなっているのかというとコレ。
バグが取れたんならうまくいったんだろうねというと、さにあらず(えばるな)。コントロールチェンジ値に対して最後の最後で急激な変化をしている。
最後のデータはOFF時の抵抗でちょっとでかすぎるだろう、とオミットして表示してみた。それにしたってこんなものですよ(だからえばるなって)。
ついでにいえばグラフからは読み取りづらいが、一番低いほうの抵抗でも2kΩぐらいだった。じゅうぶんに電流を流してない感じではある。カーブもレンジもまだまだ調整が必要ということのようだ。
どうして厳しくなるのかな
バグが取れてもid:Chuck:20070227:p1の考察はそのまま有効で、
欲しい特性は、「コントロールチェンジ値の増加に伴う抵抗値の単調増加であり、その変化カーブは直線または上に凸」である。
下に凸のカーブを緩やかにするためにログアンプを入れたのがより急峻になってしまうというこのミステイクはどこから来ているのか。
頭がこんがらがってきているのだけれど、回路図を見ながら考える。
- CV3 がコントロール値
- CC#が大きいときに高抵抗を実現すべく、Q200で反転(pullの抵抗は実際にはもっと小さい値にした)
- Q200出力では、CC#が小さいとパルス幅は広く、CC#が大きいとパルス幅は狭い
- これによって、~R202/C202のLPF後は だいたいCC#0→5V、CC#127→0V の直流制御電圧が得られる
- これをログアンプに通す
- U200の1番ピン出力では負の傾きを持ってログ特性が得られるので、
- U201(2/2)でこれを反転してオフセットをつけて、一般的なログカーブを得ている
- これはログアンプの入出力特性で見れば上に凸だが、電圧が小さいときに傾きが急である
- このまんまフォトカプラにドライバを経て作用させると、R vs CC# 特性では下に凸が強調される…
ということで、対策も変わらない。
- Q200の反転をやめる
- U201の反転をやめ、U200の出力が正にくるようにシフトする
- それを制御電圧にしてフォトカプラをドライブする
とすればいいのではないか、と…
次回はコレをやってみようと思う。ようやくスタート位置に戻ってきた感じ…