続・ポルタメントコントロール
続・ポルタメントコントロール
MIDI鍵盤も買った(id:Chuck:20070220:p1)ことだし、ポルタメントコントロールの検討(id:Chuck:20070205:p1)を進めようとここ数週間悪戦苦闘している。
←こんなになってやっていたら、
↓こんな結果が得られた。
横軸がコントロールチェンジ値で、縦軸が抵抗値(kΩ)。変化が急なうえに、抵抗値が低い。
まずは P873-G35-380 をもう一個持ってきて
フォトカプラをもう一個持ってきた。以前100個まとめ買いをしたので、よりどりみどり、ばらつきまくり?
ログアンプ付きの特性がこれ。とても急峻になってしまっている。抵抗値はちょっとは高い。
そもそもこのフォトカプラの電流対抵抗の特性はどうなのよ、と取るとまぁこんなものかな。
ログアンプをパスってコントロールチェンジ値と抵抗値の関係を調べるとこんな感じ。ドライバは間違っていないのかな。上で値がお辞儀しているが、どうやら制御電圧になにか長周期の振動が乗っていて、それにともなって電流値が変化していることに起因している。それはそれとして、これにログアンプを通すとカーブがより急峻になってしまっているってわけですね。
それにしても抵抗値低いな、と、RJBさんのレゾネータのCdSの選別記事の測定結果(pdf)を参照すると、このフォトカプラは大きくばらつきつつ、抵抗値はこんなもんらしい。しまった、OFF時の抵抗が十分に高いものだから、小電流時の抵抗がもっと高いと思い込んでいたよ。2MΩの可変抵抗器で合うように設計されているので、この抵抗値でポルタメントを効かせるには対応するコンデンサを大きくしないといかん…
実はMCD-5221Hを持っているので
見つけたら買っておけの法則にしたがって、以前タカヒロ電子で見つけたMCD-5221Hがもうちっと高い抵抗値を出すようだ、ということで特性を取ってみた。
うわーい、より線形だよ。
値もよろしいんじゃないでしょうか。パラで抵抗かまして最大値を2MΩに規定すればいいとこいきそうな感じ。
値は違えど、P873-G35-380とカーブはほぼ同じ。
どうして厳しくなるのかな
欲しい特性は、「コントロールチェンジ値の増加に伴う抵抗値の単調増加であり、その変化カーブは直線または上に凸」である。
下に凸のカーブを緩やかにするためにログアンプを入れたのがより急峻になってしまうというこのミステイクはどこから来ているのか。
頭がこんがらがってきているのだけれど、回路図を見ながら考える。
- CV3 がコントロール値
- CC#が大きいときに高抵抗を実現すべく、Q200で反転(pullの抵抗は実際にはもっと小さい値にした)
- Q200出力では、CC#が小さいとパルス幅は広く、CC#が大きいとパルス幅は狭い
- これによって、~R202/C202のLPF後は だいたいCC#0→5V、CC#127→0V の直流制御電圧が得られる
- これをログアンプに通す
- U200の1番ピン出力では負の傾きを持ってログ特性が得られるので、
- U201(2/2)でこれを反転してオフセットをつけて、一般的なログカーブを得ている
- これはログアンプの入出力特性で見れば上に凸だが、電圧が小さいときに傾きが急である
- このまんまフォトカプラにドライバを経て作用させると、R vs CC# 特性では下に凸が強調される…
と、いうことで、
- Q200の反転をやめる
- U201の反転をやめ、U200の出力が正にくるようにシフトする
- それを制御電圧にしてフォトカプラをドライブする
とすればいいのではないか、と…