初ラと自作エフェクタ連載記事
『ROLLYと作るギターエフェクター』は誠文堂新光社からは出ている書籍で、私にとって誠文堂新光社といえば電子工作の雑誌『初歩のラジオ』です。略称『初ラ』。
初めて読んだのは1977年12月号。当時流行り始めていた家庭用テレビゲームの特集号で、父親からクリスマスプレゼントにゲーム機を買ってやるから雑誌を見て機種を選べと云われ、本屋で買ってきたのでした。父親は新聞広告で『初ラ』とその号の特集を知った様子でした。
ゲーム機はそれはそれで買ってもらって遊んだのだけど、『初ラ』のその号は手元に残していつまでも読んでいました。電子工作の雑誌で、オーディオ、BCL/アマチュア無線、マイコンなども網羅していてどの記事も当時の自分にとって興味をそそるものばかり*1。そのうちに自分の小遣いでも買い始め、そうこうしているうちに1979年10月号の特集「エレクトロニクス製作集」で、エレキギターキットとディストーションの製作記事が掲載されます。
ディストーションの製作記事が好評だったのか、この記事トーンで連載が始まります。
- 1979年10月号の
ディストーション
に端を発した連載(「自作電子楽器シリーズ」)
おそらく1980年12月号の8 band Equalizer
で終了したのではなかったかな。
連載記事は『エフェクター入門』 という書籍に収録されました。
その後、
- 1981年2月号から始まった、石原マサト氏による
君もサウンドディレクター
という連載がありました。ときどき休載がありましたが、1982年8月号まで続きJunction Box
で終了。
1番の連載に加える形で『最新 エフェクター入門』 に収録されています。改訂新版ですね。
『エフェクター入門』での誤りが直っていたりします。
『エフェクター入門』『最新 エフェクター入門』も今は発刊されていないので図書館で探してみてください*2。中古本で出回る時もありますが、たいてい後者で、前者はあまり見かけないです。
さて、『初ラ』でのエフェクタ製作連載記事ですが、他には
- 2番と掲載時期はダブりますが AMDEK のエフェクタの回路図を載せて若干解説をした連載
というのもありました。石原マサト氏の解説だった記憶です。
3番目の連載のリストが手元に有ったので列挙してみます。古い記事を探すときの参考にされてください。1番め2番めのものもそのうちリストにまとめたいですね。
掲載号 | 内容 | コメント |
---|---|---|
1981年10月号 | Chorus CHK-100 | のはずが編集間違いで PHK-100の回路図が載っている |
1981年11月号 | Flanger FLK-100 | と 前回載るはずだった CHK-100 |
1981年12月号 | Delay DMK-100 | |
1982年1月号 | Distortion DSK-100 | |
1982年2月号 | 6ch Mixer MXK-600 | |
1982年3月号 | Tuning Amplifier TAK-100 | |
1982年4月号 | Graphic Equalizer | |
1982年5月号 | Percussion Synthesizer PCK-100 | |
1982年6月号 | Compressor CMK-100 | |
1982年7月号 | Rhythm Machine RMK-100 | |
1982年9月号 | Metronome EMK-100 | |
1982年10月号 | Phaser PHK-100 | |
1982年12月号 | Power Supply PSK-5 |
ちなみに『初歩のラジオ』自体も図書館で閲覧することができると思います。私の住んでいるところでは区の図書館には無くて、都立中央図書館と都立多摩図書館に閉架で縮刷されて所蔵があったので、閲覧出来ました。縮刷本なので貸出不可ですね。しかしある都政の下で「書籍の持ち合い解消」が発せられたそうで、1館に集約されてしまいました。『初ラ』は児童書という扱いだったために今は都立多摩図書館にあります。該当者は複写サービスを利用することができます。
国立国会図書館にもあります。データ化されていて複写サービスを利用できます。目次が公開されているのでページを特定するのも容易です。
追記
1984年代にも連載となっていたかはともかく、同じ著者の方が数編エフェクタ自作記事を書かれていたようです。もう少し状況調査します!