電音の工場ブログ

趣味の電子工作を中心としたブログです.音モノの工作が多いです.

MFSH クリックノイズ除去

MFSH クリックノイズ除去

もう1年前になってしまうけれど、突貫で組み上げたMFSH(id:Chuck:20060106:p1 ちなみにMIDI同期するようになってる)はイベントをこなした後 ジャンク箱行きになっていた。実はid:Chuck:20070214:p1で書いたようにわずかながらクリックノイズが残っていて、それでランダムノイズをS&HしたCVで回路の「サー」ノイズをランダムフィルタリングして出てくるという、笑える仕掛けに…

組み始めた前後でMFSHを組んでクリックノイズに苦慮しているような記事をあちこちで見ていた。たいして電流を引けない電圧コンバータは使わなかったが、それ以外に起因してクリックノイズが出たら対策すればいいやとしてあまり深く考えずにランダムノイズ生成回路に始まって、少しずつ追加マウントしていって、最後は突貫で組み上げていた。小音量でのチェックではクリックノイズを認めなかったが、大音量ではそれなりに出ることを確認して13ヵ月放置、いよいよ手を入れることとなった。

GGGにある大元の回路図では電源デカップリングがあるのだけれど、本作ではわざとこれを取り除き、電源チェーンの最初にランダムノイズ生成・LFO系、チェーンの終わりにフィルタ等本線系を配置*1する(P板ではなく手組み)という本来だったらやらない配置を採用、やっぱりクリックが生じて前述のようなノイズが出ていた。配線パターンに問題があるためで、まぁ無理もないかな。

さすがに突貫で作ったものだから電線の配線も汚い。やっつけ仕事のおかげで、ケース加工もいい加減で、基板に機構部品がぶつかりそうだったりして変更の自由度がない。

ということで、純電気的にやってみた。

まず正負の電源チェーンを切って、ランダムノイズ生成・LFO系 と フィルタ本線系 に電源島を分けて、レギュレータ出力からそれぞれ持ってきた。回り込みが取れないようならあとでコイルでも入れよう。

続いてGNDがランダムノイズ生成・LFO系 と フィルタ本線系の真ん中あたりに落としていたのもそれぞれ分けて、入出力ジャックのGNDポイントをまとめて回路本線系の入り口に落とした。

以上でクリックノイズは消えた。他にも対策案*2をいくつか引き出しに持っていたのだけれど、使わずにあっさりと。今回もインダクタの出番はなかった。「サー」というノイズ*3は残るけれど、これはまた別のメカニズムで発生しているもののようなので、今回は対象外。

↓が作業後の写真。汚いですな。

recent MFSH

それにしても何をやったか文章で表すのは難しいなぁ。MFSHは凶エフェセミナに持ち込む予定なので、詳しくはそのときにでも。

*1:一般的に言って電源やGNDが汚れているんじゃないの?なレイアウト

*2:クリックを撒いている側のシールディング、喰らっている側のシールディングなどなど…

*3:結構 ピンクから赤っぽいノイズなので、ランダムノイズ生成回路からの飛び込みか?