BIAS アナログ・ディレイ
[8/8] BIAS アナログ・ディレイ
作っていたエフェクタ完成!の喜びから語ってみるシリーズ (8 of 8)。
BIAS (バイアス) はイシバシ楽器のブランドである。今もあるよね? 昔はシンセドラムやらエフェクタやらエフェクタのキットも販売していた。おそらく、ここでも触れた BIAS COMPACT EFFECTORS のシリーズに属するアナログ・ディレイがこれ。おそらく、というのは基板だけになってしまっているために型番を確認できないためだ。古いものはある程度しかたがない。たしか筐体にも型番は書いていなかったような記憶だ。ご存知の方、いませんか?
信号を遅らせる遅延素子にはBBDを使っている。SAD4096という海外メーカーものを使っていた。この時期のコンパクトエフェクタでは松下電子のものを使っているのが多かったので、BIASでもそうだろうと思っていたのだが、(文字通り)蓋を開けてみるとSADだったので新鮮に感じたものだ。
いつもどおり双安定マルチバイブレータによるon/off回路は別に付加したものに切り替えてある。Direct outがあってもいいのにね、と思いながらも追加することはしなかった。やりすぎるときりが無いので、今回のものは改造は最小限にしよう、がポリシー。せいぜいケーブルをシールドにするぐらい。
学生の頃はディジタル・ディレイは出始めの頃でまだ高価だった。小遣いを貯めてやっと買えたのがこれだった。一度手放した頃には、遅れモノ(ディレイ)は安価になったディジタルばかり使っていた。ディジタルは音が綺麗だから‥ でも最近ひょんなことからこれを再入手した。YAMAHAやMAXONに比べ知名度が低いエフェクタなので飛びつく人も少ないようだ。
ディジタルものに較べると、音はコモるしノイズっぽいし、そもそもディレイ時間が短かったりするのだけれど、これはこれでいいかなぁと思うのがアナログ・ディレイの特徴か。モデリングばやりの昨今、いずれはこんなアナログ オリエンテッドな特徴も精密にシミュレートされてしまうに違いないと思いつつ、今これを初めて聞く人には新鮮に聞こえるのだろう。
さて、これまで個別のエフェクタをシリーズで語ってきたが、次回はこれらをまとめたものを語る。
BIAS (型番不明) Analog Delay
[基板写真]