電音の工場ブログ

趣味の電子工作を中心としたブログです.音モノの工作が多いです.

認定

認定

常々思っていて、時々語りたくなること。5月はそういう時期なのか?

レトリック

もっとも「ここを変えると、ほら音はこんなに変わりますよ」「おお、ほんとだ」を演出するようなレトリックはいっぱいあり、良識的にはレトリックを用いて教育的効果を促す意味であって、ごく一例を見せるに過ぎない。しかし、その一例*1にハマリ込んでしまう人*2が一定数居るのは事実。

近年はマーケティング的にそのレトリック(トリックか)を使うものだから、ひとりでハマリ込んでくれていればいいものを飛び出してきて毒を撒くような事例もある。さらに偏在によりそちらのほうが声が大きい場もあったりして。「パラダイムシフト」とか「目から鱗」を経験させてあげてもローカル・ミニマムにしがみつくというか、脱出させるのにはエネルギが要るんですよ、脱出させても副作用もあるし…

電源ケーブルやワイヤを替えて確かに音は変わるけれど、トンコロをいじるともっと変わりますよ ということに本質的な意味で戻れない人は、実際、少なくない。音を変えることが目的だったものが、ワイヤを変えることが目的にすり替わってしまったり。まぁ趣味では最後まで目的を維持するのが難しかったりするけど。

評価

別の軸では、評価というのはかなり難しい。音ということになるとさらに難しい。

仕事で音や静止画や動画の評価をすることがあるがタフである。業務用機器のオーディオの音質評価を昔やっていたことがあるが、ほんとうにつらくて、ある程度年齢がいったらあの密度での評価はもう出来ないと思った。

何がつらいって、音質なり何なりの変化の本質を探ろうという作業の中で、思い込みを出来うる限り排除していくという工程がつらい。エンジニアリングとしては必要な作業であるし、この方法、少なくともこの姿勢をやめると科学に立脚したコミュニケーションが取れなくなる。

その一方で音楽スタジオなどに持っていくと、(出てきた人間が悪いと) ふぃ~りんぐ ばりばりの評価である。AとAを提示してもずいぶん評価が違う。「評価が違うのは 再生系 や 耳系 の 変動やブレではないか?」というのは受け入れられない。まぁ中にはわかる人もいるのだけれど、そんなに多くない印象だ。

昔書いた記事

id:Chuck:20040507#p1

スタンスは変わっていない。

さて、このスタンスを維持して新人に講義をしてくるか…

掲示板、科学的姿勢を否定するような投稿が支配的なら、完全オカルト認定だな。

*1:無改造でワイヤレス・システムを使っておきながら外付けバッファに拘る、みたいな…

*2:初心者ばかりとも限らない。