電音の工場ブログ

趣味の電子工作を中心としたブログです.音モノの工作が多いです.

フェイザ (ギター用)

フェイザ回路図

フェイザ (ギター用)

id:Chuck:20040827#p1 まで作業していたフェイザ。あわてて回路図を描いてみた → 大きな図面

おおもとはエレハモSmall Stoneというフェイザで、これをコピー&モディファイした雑誌記事が1980年代にあった。この記事を見た筆者(Chuck)が CA3094を見つけられなかった*1ために NJM13600 で組んだところなかなか良いロータリ感が得られた*2ことに気を良くして、今回LM13700を用いていくつか機能拡張をして作成したもの。

拡張した部分は、

  • フェイズシフトの段数を元々の4段から倍増の8段とし、
  • フェイズシフト段数をセレクト(1/2/4/6/7/8)できるようにしてさらに、
  • 外部CVを受け付けるように回路付加
  • ついでに贅沢にも光モノスイッチを導入

といったところである。光モノについては作業ログ(g:emusic:id:Chuck:20040821#p1)を参照されたい。

フェイズシフト部分は単純な回路の繰り返しなので、12段、18段と増やしていくことも可能である。夏休みの工作には遅いけれど、どなたかチャレンジしてみませんか?

フェイズシフト段数を変えると音がこう変わる、というのを体感したくてセレクトスイッチを設けた。6接点のものを使ったので、3段5段は歯抜けになってしまった。

外部CVは、かの Craig Anderton のデモ*3が忘れられず、迷わず導入した。外部CVの仕様にあわせて信号のレベルシフトとアッテネートをする回路が必要なのだが、回路図中では面倒くさくなって省略してしまった。そのうち描かねば…

次はCV源が必要だ。EG か Envelope Follower、はたまた奇抜な LFO を作らなくてはなるまい。

追記

takedaさんから寄せられたコメントを掲載させていただいて、ツールへのリンクを載せました。

takeda 『段数と、ディップ/ピークの数の関係は

http://www.aleph.co.jp/~takeda/radio/psDesigner.swf

でみられます。』(08/30 21:21)

takeda 『以前、tanakaさんが紹介くださったドーファーのフェイザーのページ

http://www.doepfer.de/A1013.htm

フェイザーの色々な段数で形成されるフィルターの特性が一覧で見られます。』(09/02 15:39)

追記 ― 参考文献

石原マサト, 「君もサウンド・ディレクター ― フェイズ・シフター」, pp.64-70, 初歩のラジオ 1981年11月号, 誠文堂新光社

*1:2個しか調達できなかった。

*2:これはまだ記事にしていないが、ギャラリー id:Chuck:20000112 に写真のみ掲載している。

*3"Electronic Projects for Musicians"の付属ソノシート(あるいはCD)で聞くことができる。