電音の工場ブログ

趣味の電子工作を中心としたブログです.音モノの工作が多いです.

半導体の保管

半導体の保管

KanChan'sWEBさんのところで「no title」という記事があってプラスチックケースに発泡スチロール板を敷いてオペアンプを挿しているという記載があったけれど、これはよろしくないと思います。

この素材だと静電気が溜まりやすいのです。そして半導体には微細な構造を持つものがあって、静電気の放電によって内部が壊れてしまうことがあります。人間が「痛っ」と感じないほどの静電気であっても。シリコンを酸化させて作った絶縁膜が静電気で破れて要らんところで導通してしまうような破壊であるようです。

最近の半導体は対策を打ってあって強いものが多いという話を聞きます。昔はドキドキしながら買った時にアルミホイルに包まれた4000シリーズのCMOSを取り出して基板に挿したものでした。そういえば自分自身はかなりな帯電体質で、いじっていた基板のDSPを指差したらPC(プログラムカウンタ)が飛んでいってしまったようなことがあったり、ヘッドホンをしていたら耳に電撃が走ったりするので夏場でも放電グッズを手放しません。

閑話休題

それはそれとして年代モノの半導体はわからんですね。バイポーラならだいじぶでしょ という強者もあったりしますが、JFET入力モノやBiMOS、C-MOSモノはどんなもんでしょう。以前オークションでBBDを落札したら静電気に考慮しない形態で送られてきてドキドキしました。まだ通電してないけど、その石。

そういうわけで、電子部品を買うときも静電気に気を遣ったりすることもあったりするわけです。例えば千石電商半導体売り場では、白のトレイは一般部品用、黒のが静電気放電対策(ESD対策)トレイだったりします。使い分けましょう。

そんなこんなでいつの間にやら半導体がたくさん溜まってしまったうちとこではこんな環境になってます。非常に安価に入手できたESDパーツキャビネット(例えばホーザン)にESDフォームを敷いてそこにICを挿しているというわけです(写真参照)。表面実装部品がちょっと収納の悩みのタネなのだけれど、それはおいておいて…

なお、3×8段ぐらいでは収まるはずも無く、ひとつのボックスに3枚ずつぐらいICの刺さったESDフォーム(ご参考)が入っています。

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ESDフォームはそれほど高いものではないけれど、さらに安価に走るには発泡スチロールにアルミフォイルを巻く/貼るという手もアリかもしれません。