電音の工場ブログ

趣味の電子工作を中心としたブログです.音モノの工作が多いです.

調子に乗っていろいろと基板を作っています

前回,プリント基板の製造委託をしてみましたが,

プリント基板作りました & 頒布してます - 電音の工場ブログ

調子に乗ってさらに発注していました.

今回はラインセレクタ,Bypass / A / B / Mute(Tuner out) を切り替えられるものです.9V単電源,AVRマイコンで フォトMOSリレー の制御をしています.

フォトMOSリレーこそ表面実装品ですが,それ以外はスルーホール部品なのであまり面積が小さくなりませんでした.100mm✕100mm のサイズになっています.50mm✕70mm ぐらいまで小さくなるようだったらコンパクトエフェクタ的には良かったのですが… 9V単電源だと部品が多くなりがちですね.

完全自分用なので多少大きくてもいいので今後は箱入れしようと思います.

元気があったら表面実装部品を使ってよりコンパクトにするパターンも作ってみたいですが,まあ,しばらくあとですね.

 

実は8バンドグライコをすでに発注済です.80年代の『最新エフェクター入門』(誠文堂新光社)からの援用なのですが,コンデンサ類がE12系列だと定数を揃えにくいですね.今後の設計はE6系列を前提にしたほうがいいかもしれません.今回のグライコはバンドパスフィルタの共振周波数がオクターブなので,コンデンサを2パラ,4パラって対応するようにしました.

 

そのあとは SSM2040 のディスクリート版 LPF(+APF拡張)の設計が済んでいて,また,HA12022使用エキスパンダ もざっくり配線して(こちらは本線系・サイドチェイン・インジケータを1枚に押し込んだら 150mm✕100mmになっちゃいました)あってこれは虫干し中です.

あと急遽,抬頭してきたプロジェクトとしては SSM2164 使いこなし勉強用評価基板というものもあります.現在構想中,一部 回路設計開始といったステータスです.

 

今度の年末年始は長めに休みを取ったので余すところなく利用できるよう,基板と部品の発注は早めに済ませたいところです.

 

検討中のラインセレクタ

プリント基板作りました & 頒布してます

プリント配線基板の製造委託

さいきん老眼が進んで,これまで手配線でやってきていた電子部品の実装をするのに躊躇というほどではないけれど,自作の速度が落ちてきてしまいました.キット(たとえばこんな)はさくさくと作れるのでやはり違いはプリント配線基板の有無かなと考えました.

プリント配線基板は,自分でイチから作ろうとするとやはり面倒です.エッチングで銅を溶かすプロセスやなによりも穴あけが苦痛です.一時期 CNCで基板を作るのが流行りましたがやはりその手間と削りカスが問題です.CNC機を置いておくスペースも取れません.

そこでプリント配線基板の製造委託を検討することにしました.最近は安価だし,なんなら部品の実装まで委託しているDIYerも多いようです.

これまで何故基板の製造委託を使ってこなかったかというと部品を指定してのCAD入力が面倒だったことがひとつ.手元の部品棚からピックアップしてきた部品の現物合わせで作り進めていたので,回路設計の時点で部品を特定するのがかったるかったのです.もうひとつは思い立った瞬間に始めて,回路を少しずつテストしながら増築する作り方をすることが少なくなかったというのも理由です.CADを引くよりも,さっさとはんだ付けを始めて,信号の経路やGNDの引き回しを考えながら万能基板に配線していました.

一方で手組みなのでひとつ作って疲れてしまって,HA12022コンプなんかステレオリンクを用意したのに2台めが出来ていません.配線を考えるのはかなり頭が疲れます,2個めは楽になるはずなのですが… これが,プリント配線基板があれば作業が進むかも.というわけで基板製作の外注の情報を調べました.

PCB外注 - DIY Fx and Synthesizer

 

キャンペーンもあるのでしょうが,100mm✕100mm の両面基板を5枚製造で$2という JLCPCB社 を見つけました.回路図&基板CAD として KiCAD をインストールして,JLCPCBにマッチしたファブリケーションプラグインを入れました.

 

次の製作をパイロットプロジェクトにして進めました.

TCプリアンプ - DIY Fx and Synthesizer

やることは,

  1. 部品のフットプリントを指定しながら回路図入力しネットリストを出力する
  2. ネットリストを入力として基板図面を描く
  3. 基板描画が終わったらファブリケーションボタンを押すと必要なガーバーファイルを収集してZIPにまとめてくれる
  4. 出来たZIPをJLCPCBのWEBフォームからアップロード
  5. PAYPALで精算

今回送料込みで600円弱で製造委託し,出図から2日間で製造完了,出図から8日で基板入手できました.100mm✕100mm の基板を5枚製造ですが,4面付けしたので20セット分の取れ高です.

部品を実装して上手く動作しました.

うまくいったので気を良くしてギターエフェクタ用のラインセレクタも出図してみました.ちょっと規模が大きめなのですが,フォトMOSリレーを試してみたかったので,実用というよりも試作ですね.

これまで作りたいけどちょっと面倒だなと思っていたようなサイズの製作をいくつかプリント配線基板の製造委託で実現しようと考えています.前述した HA12022利用のスタジオコンプの作り直しなんかもスコープに入っています.大塚センセのプロフェッショナルクラフツなどは良いターゲットなのではないかと思います.フランジャー作りたかったけど「手配線で2個(ステレオ分)かぁ…」と躊躇していたので.

 

今回作った基板を頒布しています

今回作ったものはギター用の プリアンプ(トーンコントロール)です.本人としては数セット分も手元に残ればいいので余剰分を頒布します.以下のフォームからお申し込みください.

TCプリアンプ基板 頒布

 

オシロスコープを買っちゃいました

オシロスコープを買っちゃいました.RIGOLのDHO914S.

DH914S

仕事では職場にあったテクトロのアナログをずっと使っていたのですが,趣味の電子工作でも自宅オシロが欲しくなってTDS2002を買って使っていました.買ったのは2002年頃っぽい.ラインのテスト工程とかで使うような比較的安価な製品ラインナップで,趣味の電子工作でも使われ始めたハシリの機種だと思います.カラーにするか4chにするか帯域は60MHzでいいかなど計測器ランドで散々悩んで買った覚えがあります.
その後はデジタル化・ダウンサイジングが一気に進んで BRINGO とかコンパクトなのがたくさん出てきて,近年はロジアナでプロトコルデコードしたりファンクションジェネレータが載ったりと多機能になってきました.
趣味の工作で現用しているTDS2002もTDS3054(借り物)も数世代古いので,USBとかついていなくて波形のキャプチャが面倒なんですよね,製作記事化するようなとき.ROLLY ブースタの記事の波形なんかオシロの管面写真ですよ.ブラウン管じゃなくて液晶だけど.
そんなこんなで今年の9月にDHO800/900シリーズというコンパクトな,電源はUSB-CでPDなモバイルバッテリでも駆動できる,それでいてロジアナやファンクションジェネレータが付いているという機種が発表になって気になっていたところ,アマゾンのプライムセールでちょい安だったので買っちゃいました.解析プロトコルがリッチだったので800じゃなくて900,ファンクションジェネレータが欲しかったのでSモデル,予算面から250MHzは諦めて125MHz,ということで DHO914Sです.高速が欲しいときはTDS3054が使えるから…
身体がテクトロ慣れしているので最初のうちは戸惑うかもしれないが,早速使っていこうと思います.VESAマウント穴もあるので浮かせて使いたいのですが,ディスプレイアームを取り付ける場所がもう見当たらなくて悩み中です.


HDMI出力の使い方

購入したオシロ DHO914SにはHDMI出力があります.
ちょうど以前購入したHDMIキャプチャデバイスが出てきたので,Win機にUSB3で接続して画面表示.デバイスはUSB Videoとして見えます.ソフトウェアはOBSです.ビデオキャプチャバイスとしてデバイスを追加し,画面キャプチャできることを確認しました.動画も記録できるはずです.これは便利です.OBSで静止画画面キャプチャしたのが下の絵です.

OBSキャプチャ画面

さっそくデスクトップのWindows10のPCとアップルシリコンのMacBook AirにOBSをインストールして環境を整えました.

iPadも試してみました.iPadOS17以降のUSB-C機で外部ディスプレイとして動かすことができるようになったということで,この機能が使えるかなと.上記PCやMacで試したものに更にUSBハブを通して接続します.アプリケーションはどうすればいいのかなと調べたらいくつか対応のものがあるようです.FaceTimeでは左右反転表示になってしまいましたが,Easy C@M という250円のアプリで画面表示できることを確認できました.ただ,iPadに表示させるとそのままタッチできるような錯覚を覚えてしまいますね.ついiPadをタッチして「あ,ちがう」となります.

 

使用したデバイスやソフト

エフェクトボード(小)

gyazo.com

練習用 & 自作エフェクタ試験用を企図したエフェクトボードです。

入り口はワイヤレス。ワイヤレスシステムは当初 BOSS WL-50 を使おうとしていたのですが、WL-50だと有線入力の端子がエフェクトボード  BCB-30X のフチと干渉してしまうので、これを嫌って BOSS WL-60 になりました。まあ置き位置を変えれば良いという考えもあるのだけど、なんかスマートじゃなかったので。

エフェクタ評価時は、ギターの演奏をループステーション BOSS RC-5 に記録しておいて、それを音源にして A-B Box で切り替えながらアンプに送ることを想定しています。現状のスイッチャはパッシブですが,将来的にはマイコンを使ってA-B-Tuner-Thruを切り替えられるようにしたいと思っています。信号経路はフォトMOSリレーを考えています。

もうちょっと弄りたい箇所として、ワイヤレスレシーバとループステーションの間にパッチボックスというかジャンクションボックスを入れて、インサートエフェクト音をレコーダに入れられるようにしたい。

 

ボード本体

実装エフェクタ

追加STOMP

  • CTLスイッチ (自作、RC-5 の操作性拡張用)

部材

 

ブースタ その4

gyazo.com

 

ようやく箱入れしました.

 

ケースはタカチのMB6-5-9.追加工の寸法図は以下,

gyazo.com

履歴

久しぶりにエフェクタ工作

久しぶりにエフェクタ工作をしています.

 

まずは,エフェクター入門 - DIY Fx and Synthesizer から,コンプレッサーとサステナーを作りました.サステナーは動的ゲインのアンプでした.

子供の頃は見ているだけだった工作も多いが,作ってみてどんな音なのか試してみたいですね.

たくさん作るとなると機構部品が懸念です.しかし昨今はエフェクトループスイッチャが当たり前だったり,マルチにすらループスイッチャが組み込まれています.これに頼ってしまって,In と Out と DCジャックさえあればいいんじゃないかと考えています.

ケースもTAKACHIのMBを使って安く仕上げちゃいましょう.

 

2008年に東大阪での凶器エフェクタの会のセミナーに参加した際に,放課後の日本橋散策で,デジットでいくつか買い込みました.そのうちのディストーションの基板も組み立てて見ました.の15年間もほったらかしてあったですよ.ようやく組み立てました.ただ適合する定数の可変抵抗器がなかったため,いったん棚上げです.さらなる放置プレイ!

 

15年の間にいろいろありました.@りまさんも kondohさんも亡くなってしまいました.寂しいですね.

 

アマチュア無線機 IC-905

ちょっと前に発表された IC-905,144MHz,430MHz,1.2GHz,2.4GHz,5.6GHz,フル装備なら 10GHz までの電波が出せる無線機です.発売が具体的になってきて価格も見えてきましたが,40~’50万円ぐらい.アフォーダブルかどうかはともかくリーズナブルな値段だと思います.

 

ちょっと前までは欲しいなと思っていました.が,この半年ちょっとの無線のアクティビティを考えると死蔵するだろうと思う.

 

この半年での変化といえば,AppleVision Proを発表したということがありました.発売はまだ先のようですが,IC-905と比べるとVision Proのほうを,より欲しいなと考えてしまいました.違いはなんだろう,期待できる体験の新しさでしょうか.